『ヘッドボイス』は高い声の一つというのは、なんとなく分かっていても、「どうやって出したらいいのか?」はよく分からないですよね。
そこで今回は、ヘッドボイスの出し方のコツと練習方法をご紹介します。
ヘッドボイスをマスターすれば、今まで出せなかった高音域の声も出せるようになりますので、ぜひ参考にしてみてください。
ヘッドボイスの出し方
そもそもヘッドボイスとはどんな声?
ヘッドボイスとは文字通り「頭の声」で、声を頭に響かせる発声方法です。特に高音域を歌うソプラノ歌手が使っています。
ヘッドボイスも裏声の一種ですが、通常の裏声よりも高い声が出せます。
通常の裏声が息漏れの多い裏声だとすると、ヘッドボイスは息漏れが少ない芯のある裏声になっているのが特徴です。息漏れが少ない分、高音を出すことができるというわけです。
ヘッドボイスの出し方の3つのコツ
まずは息漏れが多い裏声でも構いませんので、裏声を出してみてください。頭部で響かせるように歌うのがヘッドボイスなので、頭頂部に向かって出すような感覚をつかみましょう。
① 口を閉じて、上あご・舌・下あごを完全に合わせるように口の中に力を入れます。喉の前で舌が邪魔する形になるので、口からは声が出にくくなるはずです。
② この状態で裏声を出すと、鼻のほうに声が抜けやすくなります。自然に鼻腔共鳴の状態になりますので、裏声に響きが出ているはずです。
③ さらに眉間・頭頂部と、意識を上へ上へと持っていきながら裏声を出してみましょう。力む必要はありませんので、裏声を頭頂部から出していくと、声が鼻腔共鳴で響く感じになってきます。
声が上手く響くと、耳の後ろや頭まで振動が伝わっていくはずです。この状態がヘッドボイスです。
ヘッドボイスの出し方のポイント
声帯を締める
ヘッドボイスでより高音を出すには、息漏れを少なくする必要があります。そのためにも、声帯を締めた状態で裏声を出せるようになりましょう。
ちなみに、声帯を締めた状態で裏声を出すのは、ミックスボイスも同様です。

ただし、ミックスボイスの場合は裏声に力強さを加えるのが目的です。ヘッドボイスの場合は高音を出すことに特化しているので、声帯の締め方はミックスボイスよりも弱くなります。
裏声を出して頭頂部で響きを作ろうとすると、声はかなり上側に出す事になります。この時に声帯は自然に締まってくるはずです。ヘッドボイスを出すための声帯の締め具合は、頭で響かせることができていれば、あまり意識すぎない程度で大丈夫です。
声帯を締めるための練習方法
頭で響かせるだけでは「声帯が締まっていないな」と感じたら、声帯を締める練習をしてみましょう。
声帯の開け閉めを確認するには、息を吸って、その息を喉を使って止めてみてください。喉を使って息を止めた状態が、声帯が締まった状態です。
感覚がつかみにくい場合は喉仏に手を当てながらやってみましょう。息を止めた時に喉仏が動くのが分かると思います。
声帯を締める感覚を掴んだら、その状態で裏声を出す練習をしていきましょう。
ヘッドボイスの練習方法
ヘッドボイスの練習方法としてオススメなのが、「ふなっし~」や「目玉の親父」のモノマネをしてみることです(笑)ふざけているように思うかもしれませんが、これは真面目に言っています。
「ふなっし~」や「目玉の親父」のモノマネをすると、自然に声帯が閉まっている状態で、頭頂部に向かって裏声が出せます。
先ほどお伝えした「声帯の締め方」も行って感覚を確かめながら、ソプラノ歌手が歌うような柔らかい高音の裏声を目指していきましょう。
まとめ
今回は、ヘッドボイスの出し方のコツと練習方法をご紹介しました。
前半部分は、ちょっと専門的な内容になっていましたので、もしかすると後半の「声帯の締め方」や「練習方法」のほうが分かりやすかったかもしれませんね。
練習して慣れていけば、前半で解説した内容も徐々に理解できるようになっていくと思いますので、ぜひ今回の内容を参考に練習してみてください。