音域が狭いせいで、好きな曲が歌えないこともありますよね。歌えるように何度練習しても、なかなか声が出ないという方も多いと思います。
しかし、音域が狭いなら、歌いたい曲で練習するよりも、音域を広げるためのトレーニングをしたほうが効果的です。そのほうが遠回りのようで、色々な曲に応用していくことができるでしょう。
今回は音域を広げる方法のコツを3つご紹介します。
音域を広げる方法!3つのコツ
自分が出せる音域を把握しておく
音域を広げたいなら、まずは自分が出せる一番高い音と低い音を把握してくことが必要です。
これを知らないままトレーニングを行っても、本当に広がったかどうかが分かりません。また、歌いたい曲の音域も調べておけば、それが具体的な目標になりますので、きっとトレーニングのやりがいも出てくるでしょう。
自分の音域を把握するには、ピアノを使っていきます。本物のピアノを持っていなくても、最近はたくさんのアプリがありますので安心してください。
高い音を確認するには「ドレミファソラシド」と言いながら、ピアノの鍵盤も順番に上げていきます。低い音はその逆で「ドシラソファミレド」と順番に下げながら声を出していきましょう。
これで自分が出せる音域を把握することができましたね。
あとで「実際に声が出るようになったか?」を確認する際も、このピアノを使ったやり方で行ってみてください。
腹式呼吸
腹式呼吸ができるようになると、特に低音を安定して出せるようになります。
最も簡単な腹式呼吸のやり方は『お腹を凹ませながら声を出すこと』です。
試しに、お腹を徐々に凹ますことを意識しながら「ドシラソファミレド」と順番に音階を下げて声を出してみてください。
いかがでしょうか?
おそらく先ほどピアノで音を出しながら声を出したときよりも、楽に低い声が出せるようになったと思います。また、お腹を凹ますことを意識しながら声を出すと、次に息を吸い込む時には、自然にお腹が膨らむように息を吸っているはずです。
これで腹式呼吸の感覚が掴めましたね。これを繰り返し行っていけば、さらに発声が安定していくでしょう。
ちなみに「もっと腹式呼吸のことが知りたい」という方は、こちらで詳しく解説していますので、参考にしてみてください。

鼻腔共鳴
鼻の穴から喉までの空洞が鼻腔(びこう)です。鼻腔に声を響かせることを鼻腔共鳴(びこうきょうめい)と言います。鼻腔共鳴ができるようになると、特に高音が安定してキレイに響くようになります。
鼻腔共鳴の練習方法は色々とありますが、最も簡単なコツは『眉を上げて声を出すこと』です。
眉を上げると自然に目が開きますが、目を大きく開くと鼻の空気の通りが良くなったのを感じていただけるはずです。だからこそ、鼻腔に声も響きやすくなります。
今度はその状態で「ドレミファソラシド」と、順番に音階を上げて声を出してみてください。初めのうちは分かりにくいかもしれませんが、何度かやっている内に、鼻の奥のほうに響く感覚を掴めると思います。
また、眉を上げることで、顎(あご)が上がりにくくなるというメリットもあります。顎を引くと息も続きやすくなりますので、より高音が出しやすくなったでしょう。
先ほどの腹式呼吸も意識しながら眉を上げると、さらに声が安定してきますので、こちらもぜひ試してみてくださいね。
まとめ
今回は『音域を広げる方法』のコツをご紹介しました。
- ピアノを使って、自分の出せる音域を把握しておく
- 腹式呼吸:お腹を徐々に凹ませながら声を出す
- 鼻腔共鳴:眉を上げて鼻の通りを良くして声を出す
腹式呼吸と鼻腔共鳴のやり方を繰り返し練習しながら、ピアノを使って確認していけば、徐々に音域を広げていくことができるでしょう。
ちなみに、より高度な音域別の声の出し方をこちらで解説していますので、合わせて参考にしてみてくださいね。
